OTTIの基礎/発達心理学編①/自我の発達

親子で使える心理学実践家のアスモです。

あなたは自分の自我について
考えたことがありますか?

なかなか日常生活で「自我」について
考える機会ってないと思います。

だからこそ、多くの人は自分自身の
自我を客観視することができず、
自我に振り回され苦しい人生を
送っているのです。

今回の記事を読むことで、自我が
どんな段階を経て発達していくのかを
俯瞰してみることができるようになります。

あなたは人生における自我の発達マップを
手にすることになります。

すると、今、あなたの自我はどの段階にいて、
どんな特徴があり、どうすれば成長して、
次の段階に進めるのかが見えてきます。

自我が発達していくと、今抱えている
問題が簡単に解決できたり、実は
そもそも大した問題じゃなかった
ということに気付けるようになります。

自我の発達マップを手にすることで、
あなたの人生は格段に楽にスムーズに
なっていくことでしょう。

目次

自我とは何か?

まず、自我という言葉の定義を確認します。

では、Weblio辞典を参考に自我という
言葉の定義を見てみましょう。

【自我】
1 自分。自己。
2 哲学で、知覚・思考・意志・行為などの
  自己同一的な主体として、他者や外界から
  区別して意識される自分↔︎非我
3 ア 心理学で、行動や意識の主体。自我意識。
  イ 精神分析で、イド・超自我を統制して
    現実への適応を行わせる精神の一側面。エゴ。

※Weblio辞典参照

自我の定義を掘り下げるといろいろと
小難しい話が出てくるのですが、
実用レベルに落とし込むと「人格」と
ほぼ同義語として捉えて良いと思います。

今回のテーマ「自我の発達」は、
ニアリーイコールで「人格の発達」でも
あるわけです。

自我についてもう少し掘り下げて
詳しく知りたいというマニアックな方は、
とりあえず、Wikipediaで「自我」を
調べるところからスタートしてみてください。

自我の発達ステージ

自我の発達には7つのステージが
あると言われています。

ステージ1〜ステージ3は自己中心的で、
ステージ4以降はだんだんと自我を
客観視できるようになり、社会の中で
どう生きていくかに意識が向いていきます。

ステージ1 自分以外は全て敵

とにかく、自分自身の自我を守ることに
意識が置かれている状態です。

自分自身を客観視したことがなく、
自己認識が全くできていません。

そして、自分以外の人間は全員敵という
意識状態で、本能のままに生きていきます。

自分は正しいと思い込み、自分の間違いを
認識することもできません。

他人が何を求めているのかも認識する
ことができず、我慢したり、協力する
こともできません。

誤りがあったとしても責任転嫁をします。

衝動的な感情や行動もコントロールする
ことができず、本能的に生きていきます。

全ての発言や行動が無意識レベルで
行われ、熟考したり、計画立てて
行うことができません。

ステージ2 仲間を持ちたい

自分と似た特性を持つ人たちと
仲間になって、力を持ちたいと
考え出します。

その反面、共通の敵を作ろうとします。

この段階では自分自身が何者なのかを
まだまだ認識できていません。

自分が所属するグループによって、
自分のアイデンティティの大部分が
決まってしまっている状態です。

グループ内で共存していくための、
知識やスキル、行動パターンを
身につけます。

ただ、所属するグループも自分の
価値を証明するための一つのツールとして
とらえ、心からの一体感を持つわけではありません。

過剰に周りからの評価を求め、
認められたいという気持ちが強くなります。

一方で、ダメ出しや注意・警告などには、
過剰に攻撃的な反発をするようになります。

発言や行動は、まだまだ無意識で
考えなしに行われることが多いです。

ステージ3 自我への気づき

ステージ3からは徐々に自分という
存在を客観視できるようになってきます。

少しずつ、自分と周りの違いが見え始めてきます。

そして、「周りとは違う自分でありたい」
と思い始めます。

自分自身の信念、価値観、
大切にしていることはなんなのだろうか
ということも気にするようになってきます。

ですが、ダメ出しや批判を恐れて、
自己を上手に表現することはできません。

短い時間軸でのゴールや目標を
達成できるようになってきますが、
完璧主義になりすぎてうまく目標設定が
できないことも多いです。

まだまだ視野が狭く、偏った見方で
物事を捉え、判断してしまいがちです。

発言、行動、態度も無意識に行われる
部分がまだまだ多いです。

ステージ4 成長を求める

自分の強みを認識して、それを伸ばして
いくことでより良い人生が生きられる
ということに気づき始めます。

自分の弱点や欠点にも目を向け出して、
それを受け入れ始めます。

だんだんと長い時間軸で物事を
考えられるようになり、客観的な
視点も発達してきます。

「自分にとって意味のあるゴールを達成したい」
という思いが芽生え、自分の可能性に挑戦
し始めます。

新しいことにチャレンジしたり、
新しい分野の学習を始めたり、
いろんな分野の人と人間関係を
作ろうとします。

他者の立場に立って考える能力が
磨かれていきます。

他者と上手に付き合っていく能力を
能動的に磨こうと試みます。

また、自分自身の間違いから学ぶ必要性を
感じ、他社からのアドバイスや助言を
受け入れ始めます。

ステージ5 弱点と向き合う

自分自身の弱み、弱点、欠点への
認識を深めるステージです。

ネガティブ思考気味になり、
虚無的になり、否定的になったりも
すると言われています。

一方で自分の限界を知ることで、
弱みを認識した上でバランスの取れた
人間になりたいと思い始めます。

自分自身の内側で何が起こっているのか
というプロセスを理解したいという
気持ちが高まります。

弱点の認識を深めるために、
周囲からの厳しいアドバイスを
あえて求めるようになります。

人生の目的や自身の魂について
考えるようになってきます。

そして、この世界に対して意味のある
価値を提供したいと考えるようになります。

自我を客観視できるようになり、
過剰に守ろうとしなくなります。

ステージ6 統一統合

ステージ6では、思考・感情・発言・行動の
ズレが少なくなり、非常に誠実な状態で
人生を生きられるようになります。

ナチュラルでオープンな意識状態になり、
リラックスした状態で自分の強みを
生かすことができるようになります。

自分自身のポジティブな面も
ネガティブな面もバランスよく
認識することができ、正直に誠実に
自己表現ができるようになります。

充実感、充足感を味わいながら
人生を生きていくことができます。

ステージ7 自我の超越

ステージ7では自我を超越し、多角的な
視点で物事を捉えられるようになります。

自分の視点、他人の視点を自由自在に
行き来し、様々なアングルで物事を
みることができるようになります。

時間の視点も、過去・現在・未来を
同時に考えることができます。

ありとあらゆる視点を融合して
同時並行で思考することが可能です。

また、人間がいかに無意識に支配されているか
ということを認識できるようになります。

あらゆるジャンルの知識を使い、
創造力豊かに実務的な解決策を出し、
問題を解決できます。

自我を発達させる方法

ステージ1〜ステージ7の自我の
ステージを見てどう感じましたか?

あなたは今どの自我のステージにいますか?

このブログを読んでいるということは、
ステージ4〜5の人が恐らく多いと思います。

でも、実は下のステージでの自我の
課題をクリアできずにズルズルと
引きずってきてしまっている
パターンも多いです。

でも、大丈夫です。

今からお伝えするステップを活用すれば、
自我の欠落点を埋め、日々成長し続けていく
サイクルに入ることができるようになります。

それでは、自我の発達のための
具体的ステップを紹介します。

ステップ1 自分が抱えている問題点を書き出す

人生で目の前に現れてくる問題は、
実は自我が引き起こしていることが多いです。

なので、今あなたの目の前に現れている
問題を書き出すことは同時にあなたの自我を
見つめることになります。

・お金の問題
・人間関係の問題
・健康の問題
・仕事の問題
・家族の問題 etc…

あなたの心に引っかかっている問題を
全て紙でもスマホでもパソコンでも
良いので書き出してみてください。

ステップ2 なぜ、その問題が起こるのかを考える。

ステップ1で書き出した問題が
なぜ発生しているのかをそれぞれ
考えてみましょう。

例えば、お金の問題で借金がある
という人はなぜ借金があるのかを
考えてみます。

借金がある

なぜ借金があるの?

お金を使いすぎてしまった

なぜお金を使いすぎてしまったの?

欲しいものがあった

なぜ借金で買ったの?

我慢できなかった

なぜ我慢できなかったの?

仕事のストレスを解消したかった

なぜ仕事でストレスが溜まっているの?

上司との人間関係がうまくいっていないから
etc…

という感じで実は問題の裏側には他の
原因が隠されていることも多いです。

「なぜ」を繰り返して問題の原因を
掘り下げることによって、本当に
解決すべき問題(自我の課題)に
たどり着くことができます。

ステップ3 解決策を考える

解決策を思いつく限り書き出してみて、
1つ1つを検討してみましょう。

例えば、先ほどの例で借金につながる
ストレスの原因が会社の上司だったとします。

じゃあ、上司との人間関係を改善する、
またはストレスを取り除くための
解決策を考えてみましょう。

1 上司と仲良くなる

2 上司よりパワーのある人に
  訴えて上司の態度を改めてもらう

3 配置転換を希望する、転職する

4 上司と徹底的に戦う

5 出世して上司をアゴで使えるようになる

etc…

他にもいろいろと思いつくと思います。

解決策を出したら、現在の自分の状況と
照らし合わせて「ちょっと頑張ったらできるな」
くらいのものを選ぶと良いです。

ステップ4 解決策を実行する

考えるだけでは世の中変わりませんし、
自我も発達していきません。

考えた後は実行あるのみです。

実行して問題が発生したら、
またステップ1に戻ってステップ4
までを繰り返すと良いです。

この繰り返しの中で人生の問題を
どんどん解決していくことができますし、
視野も広がっていき自我を発達させていく
ことができるようになります。

まとめ

・自我≒人格

・自我はステージ1〜ステージ7の
 段階で発達すると言われている

・発達すればするほど多角的な視点、
 幅広い視野で物事を考えられるようになる。

・自我を発達させるためには、問題を認識する、
 原因を分析する、解決策を考える、実行するの
 4ステップを繰り返すと良い

ワーク

それでは、今日のワークです。

今回の記事で紹介した自我発達のための
4ステップを実際にやってみましょう。

①あなたが現在抱えている問題を書き出す。

②①で書き出した問題がなぜ
 発生しているのかを考える。

③問題の解決策を考える。

④解決策を実行する。

とりあえず、やってみてください。

やってみて感じたことや学んだこと、
気づいた変化などがあれば、以下の
メールアドレスまで是非、メッセージください。

アスモに直通のメールアドレス:
oyakosphycology@gmail.com

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