親子で使える心理学実践家のアスモです。
今回はOTTIの基礎第4段ということで、
ジャッジ機能について解説していきたいと
思います。
ジャッジ機能って何?という人は、
以下の過去記事をご参照ください。
OTTIの基礎①4つの心理機能と2つの方向性
ジャッジ機能は物事を判断する機能で、
「思考機能」と「感情機能」があります。
また、意識の方向性が内側か外側かで、
以下の4つの心理機能に分類されます。
1 外向的思考
2 内向的思考
3 外向的感情
4 内向的感情
では、今回はこの4つの機能が
それぞれどんな特徴があり、
どんな働きをするかについて
お話ししていきます。
1 外向的思考機能
外向的思考機能は意識の方向性が
外側を向いている心理機能です。
また、思考の心理機能なので、
理論や原理原則を用いてロジカルに
物事をジャッジします。
外向的思考のキーワード
8つの心理機能にはそれぞれ、
特徴を分かりやすく表したキーワードが
存在しています。
様々な書籍やネット上にも同じような
情報が転がっていると思います。
なので、キーワードリストに私が
これまで観察してきた外的思考が
得意機能のタイプの人の特徴も加味して
追加した上で紹介していきます。
そうすることでグッと現実味を
帯びたキーワードリストになりますし、
あなたがこれから周りの人を分析する
上でのヒントになります。
では、以下のキーワードをご覧ください。
「よく紹介されるキーワード」
外的秩序、公平、率直、客観的評価基準、
規律、ルール、命令、原理、原則、審判、
慣習的手法、実用性、実践、目標、客観的推論、
因果関係を捉える、合理性、効率、順序、配置、
計画、資源配分、平行処理、責任、実行、努力、
積極性、勝負、平定、賞与、処罰、叱責、信用、
遠慮無し、集団行動、権威主義、官僚主義、追従、
権力志向、宣伝、マネジメントスキル、リーダーシップ、
フォロワーシップ、決断、システム構築
「アスモの追加キーワード」
仕切り屋、強がり、目的のために手段を選ばない、
結果主義、出世欲、お金、投資、無駄を嫌う、
ビジネス思考、小細工を使う、取引したがる、
ブランド思考、マウントを取りたがる、
人をコントロールしたがる
という感じでキーワードを追加させて
もらいました。
外向的思考機能の特徴が
現れやすいタイプ
で、外向的思考の機能が目立ちやすいのは、
得意機能、バランス機能、価値観機能に
外的思考が入っている性格タイプです。
得意機能が外向的思考の性格タイプ:
ENTJ、ESTJ
バランス機能が外向的思考の性格タイプ:
ENFP、ESFP
価値観機能が外向的思考の性格タイプ:
ENTP、ESTP
この6タイプは外向的思考のキーワードに
出てくるような特徴が現れやすいです。
特に機能と価値観機能の人は
色濃く感じられることが多いです。
また、バランス機能に入っている人は、
振れ幅が大きく不健全な形で特徴が
出やすくなります。
心理機能の説明に関しては、いろいろと
小難しい理屈があります。
が、まずは、キーワードで特徴を掴んで、
どの性格タイプの人が色濃く特徴を
持っているかを掴むことが日常生活で
活用するための近道です。
では、次に内向的思考機能について
お話をしていきます。
2 内向的思考機能
内向的思考機能は意識の方向性が
内側を向いています。
また、思考機能なので、理論や
原理原則に基づいてロジカルな
ジャッジをします。
内向的思考機能のキーワード
「よく紹介されるキーワード」
第一原理、原則、仮説、公理、定義、
厳密さ、推論、帰結、法則、理論、
モデル化、効率、要点、簡潔さ、
真偽の判断、感情に左右されない、
比較、分析、解析、知識、深い思考、
独自の思考過程、独自の価値観、
自己規律、主体性、利益、懐疑的、
完全な理解の追求、確からしさ、
一貫性、無矛盾、システムの仕組み、
競合、エレガントな解放、アイデア、
根本的な問題を捉える、白黒はっきりさせる
「アスモの追加キーワード」
理屈っぽい、知識へのこだわり、
賢いことへのこだわり、鋭い批判、
何を考えているのか分かりづらい、
マニアックな知識が好き、学術的思考
という感じでまとめてみました。
外向的思考と内向的思考の大きな違い
外向的思考と内向的思考の違いについて
これまでの私なりの観察では、外向的思考は
ビジネスやお金に目が向きがちで、内向的思考は
情報や知識そのものに目が向きがちだというのが
大きな違いだという印象です。
一言で表すと外向的思考はビジネス思考、
内向的思考は学術的思考という感じです。
というのも外向的は意識の方向性が
外側を向いているため、社会的な
ステータスやお金というある種
分かりやすい成果指標を基準に
物事をジャッジする傾向があるからです。
内向的思考は自分の頭の中で
ロジックを構築して、より正しいと
思われる答えにたどり着こうと
思考をめぐらします。
結果として、学術的な知識の探求や
マニアックな分野での独自の理論を
産み出したりする方向性にいきがち
なのです。
同じ思考機能でも意識の方向性が
違うと、現れる特徴としては大きく
変わってきます。
内向的思考機能の特徴が
現れやすいタイプ
内向的思考機能の特徴が
現れやすいタイプは、得意機能、
バランス機能、価値観機能に
内向的思考が入っている性格タイプです。
得意機能が内向的思考の性格タイプ
INTP、ISTP
バランス機能が内向的思考の性格タイプ
INFJ、ISFJ
価値観機能が内向的思考の性格タイプ
INTJ、ISTJ
特に得意機能と価値観機能が内向的思考の
性格タイプは特徴が色濃く出る傾向があります。
また、バランス機能に入っている人は、
振れ幅が大きく不健全な形で特徴が
出やすくなります。
3 外向的感情
次に外向的感情機能の特徴について
お話ししていきます。
外向的感情は意識の方向性が
外側に向かっています。
そして、感情の心理機能なので、
周囲の人たちがどう感じるかを
基準にジャッジをする機能です。
外向的感情のキーワード
「よく紹介されるキーワード」
人間関係、集団における調和、マナー、礼儀、
社交的、友好的、親切、共感、親密さ、
感情表現、表情豊か、愛情、面倒見、相談、
話を聞いてもらう、フィードバック、喜びやすい、
傷つきやすい、コミュニケーション能力、
言い方に配慮する、素直、素朴、謙虚、
社会的規範、公共性、道徳観、長幼の序、
親の役割、男女の役割、協力、価値観の共有、
知識の共有、全体の利益、名誉、賞賛、
賞与、処罰、秩序、準備、感情に訴える、
ジェスチャー、魅力的、カリスマ、煽動、
感性、美的センス、芸術、教育、啓発、
援助、文化、歴史、畏敬の念、嫌悪、
マネージメントスキル、リーダーシップ、
フォロワーシップ、決断力、平和
「アスモの追加キーワード」
常識を押し付ける、場に応じて主張が大きく変わる、
優等生ぶる、親切心を押し付ける、人当たりが良い、
相槌が上手だけど深くは話を聞いていない、
八方美人、和を乱す人を嫌う
という感じです。
外向的感情の特徴が
現れやすいタイプ
外向的感情が得意機能、バランス機能、
価値観機能に入っている性格タイプは
特徴が現れやすいです。
得意機能に外向的感情が入っているタイプ:
ENFJ、ESFJ
バランス機能に外向的感情が入っているタイプ:
ENTP、ESTP
価値観機能に外向的感情が入っているタイプ:
ENFP、ESFP
特に得意機能と価値観機能に外向的感情が
入っているタイプは特徴が色濃く出る傾向があります。
また、バランス機能に入っている人は、
振れ幅が大きく不健全な形で特徴が
出やすくなります。
4 内向的感情
内向的感情は意識の方向性が内側を
向いた感情機能です。
自己の内面に意識を向け、自分自身が
どう感じるかを基準に物事をジャッジします。
内向的感情のキーワード
「よく紹介されるキーワード」
心の調和、親切、優しさ、強さ、忍耐、傾聴、
感情移入、共感、愛情、忠誠心、慈悲、援助、
人情、倫理、モラル、善悪の判断、価値、意味、
真偽の判断、正義、審美眼、美的センス、
感性、感情、畏敬の念、情熱、決心、印象を捉える、
心の本質を見抜く、養育、保護、擁護、弁護、
個性、傷つきやすい、感受性、感傷、覚悟、
内面の体験、独立した価値観、独自の基準、
懐疑的、本物を求める、率直、高い理想、
多様性、真心、利他、是正、尊厳
「アスモの追加キーワード」
本音を隠すのが上手、はっきり言わない、
ロマンチスト、自分のからに籠る、
自分を傷つけた人を恨む、
他人に伝わらない形でメッセージを
伝えようとする
という感じです。
内向的感情の特徴が
現れやすい性格タイプ
内向的感情が得意機能、バランス機能、
価値観機能に入っている性格タイプは
特徴が現れやすいです。
得意機能に内向的感情が入っているタイプ:
INFP、ISFP
バランス機能に内向的感情が入っているタイプ:
INTJ、ISTJ
価値観機能に内向的感情が入っているタイプ:
INFJ、ISFJ
特に得意機能と価値観機能に外向的感情が
入っているタイプは特徴が色濃く出る傾向があります。
また、バランス機能に入っている人は、
振れ幅が大きく不健全な形で特徴が
出やすくなります。
外向的感情と内向的感情の大きな違い
外向的感情と内向的感情の大きな違いを
一言で言うと、「基準が外側にあるか、
基準が内側にあるか」です。
外向的感情の場合は、
「自分以外の人たちがどう感じるか?」
で判断をする傾向があります。
なので、
「どうすれば相手を喜ばせられるか?」
「どうすれば人気物になれるか?」
「どうすれば格好良く見せられるか?」
など自分以外の人の感情や印象を
考えて物事をジャッジします。
内向的感情の場合は、
「自分がどう感じるか?」
で判断をする傾向が強いです。
なので、
「どうすれば自分が心地よいか?」
「どうすれば自分が傷つかないか?」
など自分の内側に発生する感情を
軸に物事をジャッジします。
バランスが大事
内向型のジャッジ機能、
外向型のジャッジ機能どちらが
優れているとか劣っているという
事ではありません。
どちらのジャッジ機能を得意機能や
価値観機能に持っていたとしても、
外向と内向のバランスが重要というのが
OTTIの考え方です。
外向的判断機能に偏ってしまえば、
本当は自分がどうしたいのか、
本当は自分はどう感じているのかなど、
自分自身を見失って結局は不安定な
心理状態に陥ってしまいます。
逆に内向的判断機能に偏ってしまえば、
独善的になり、頑なになり、
周囲を省みなくなってしまうのです。
得意機能や価値観機能はあなたの強み
なのでそれを活かしていくのは大切ですが、
サポート機能やバランス機能の働きも
意識してみて人格全体として内外の
バランスを取ろうと意識することが大切です。
長くなってしまったので、
キャッチ機能の解説については、
次回の記事に回すことにします。
今回のワーク
それでは、今回のワークです。
以下の質問に答えてみてください。
①あなたがこれまで接したことの
ある人物で外向的思考機能の特徴が
強く現れていた人を1人書き出してみる
②あなたがこれまで接したことの
ある人物で内向的思考機能の特徴が
強く現れていた人を1人書き出してみる
③あなたがこれまで接したことの
ある人物で外向的感情機能の特徴が
強く現れていた人を1人書き出してみる
④あなたがこれまで接したことの
ある人物で内向的感情機能の特徴が
強く現れていた人を1人書き出してみる
家族、友人、会社の同僚や上司など
今まで接してきた人と今回紹介した
各機能のキーワードを照らし合わせて
みてください。
こういうワークも回数をこなしていくことで、
だんだんと人の心理機能をみる目を養って
いくことができるので、是非、チャレンジ
してください。
ではでは。
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