親子で使える心理学実践家のアスモです。
MBTI(マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケーター)の16タイプの中でも、INFJ(提唱者)タイプは特に興味深い特性を持っています。
INFJは、内向的(Introverted)、直感的(Intuitive)、感情的(Feeling)、判断的(Judging)な特徴を併せ持つ、洞察力に優れ理想主義的な性格タイプです。
これらの人々は、他者の感情を深く理解し、未来のビジョンを描くことに長けており、社会の調和と個人の成長を重視する傾向があります。
ここでは、INFJの独特な性格特性を詳しく解説し、彼らと最も相性の良いタイプについて探っていきます。
また、INFJの人間関係傾向や親子関係における相性の活かし方、さらには他のタイプとの相性一覧まで、幅広く分析していきます。
INFJ(提唱者)の性格と特徴
INFJの基本的な性格
INFJは、MBTI性格診断における16タイプの中でも特に稀な性格タイプであり、全人口の約1%しか存在しません。
このタイプは内向的(I)、直感的(N)、感情的(F)、判断的(J)という特徴を持ち、理想主義的で情熱的です。
彼らは深い洞察力と共感力を持ち、他人との深い絆を重視します。
道徳的価値観に基づいた行動をとり、プライバシーを重視しつつ、穏やかな環境で活動することを好みます。
INFJの強みと弱み
INFJの強みは、その洞察力と共感力です。他人の感情を感じ取り、理解しようとすることで、強い人間関係を築くことができます。
また、創造的であり、問題解決に対する独自の視点を持っています。
INFJの弱みは、自己犠牲的になることです。他人の利益を優先しすぎるあまり、自分自身を犠牲にすることがあります。
また、感受性が豊かであるために、しばしば孤独を感じやすく、そのため一人の時間が必要な場合があります。
INFJの人間関係傾向
INFJは、深いつながりを求め、表面的な関係に興味を示しません。
彼らは静かで落ち着いた環境を好み、美術館や公園、カフェでの時間を楽しみます。
MBTIの性格タイプとして、INFJは価値観が合う相手を大切にし、人生の意味を共有できる人と関係を築くことを望みます。
モテるとされますが、結婚願望は比較的低めで、長期的には精神的に深い絆を築ける相手が重要となります。
INFJと相性が良いタイプ
ESTJ(幹部型)との相性
INFJとESTJの関係は、互いの違いを活かしたバランスの良いものになります。
この2人の関係は「双対」です。
ESTJは組織的で規律を重んじる性格を持ち、INFJの持つ直感や感情的な洞察力を補ってくれます。
このため、INFJが抱える抽象的なビジョンに具体性を与えることが可能です。
価値観の違いを理解し合えば、両者は互いに深く理解し合える関係を築くことができるでしょう。
ENFP(運動家型)との相性
INFJとENFPは共に感情的で直感的なタイプであり、共感力が高いことから強い結びつきを築くことが期待できます。
この2人の関係は「鏡像」です。
ENFPはINFJを感情的に理解し、常に新しい視点を提供してくれます。
ENFPの活発さと自由な精神は、INFJが内に秘める理想主義を実現するための刺激となります。
共に成長し合える関係であるため、円満なパートナーシップを築く可能性があります。
ISTP(巨匠型)との相性
INFJとISTPの組み合わせは、初めは異なるアプローチから戸惑うことがあるかもしれませんが、互いの長所を認め合うことができれば、非常に補完的な関係を築けます。
この2人の関係は「活発化」です。
ISTPの実践的な思考は、INFJの理想主義を具体的な形にする手助けをします。
INFJはISTPの独立心を尊重し、ISTPもまたINFJの深い感情的な洞察を理解する努力を惜しみません。
INTP(論理学者型)との相性
INFJとINTPの関係は、お互いの知的なおしゃべりを通じて深められます。
この2人の関係は「先生(INTP)と生徒(INFJ)」です。
INTPの論理的な分析力は、INFJが抱く抽象的な概念をより理論的に考察するための助けとなります。
そして、INFJの感情的洞察力は、INTPが感情的な場面においてバランスを取るための一部となります。
この相乗効果により、創造的なパートナーシップを築ける可能性があります。
INFJ(提唱者)との相性
同じINFJ同士の関係では、驚くほど深い理解と共感が生まれます。
この2人の関係は「同等」です。
お互いが持つ理想主義や価値観が一致するため、信頼関係を構築しやすいです。
ただし、双方が内向的であるため、共に深く閉じこもってしまう危険もあり、自律した関係を保つ努力が求められます。
互いが持つ長所を活かし、欠点を補い合うことができれば、理想的なパートナーシップを築くことができます。
ISFP(冒険者型)との相性
INFJとISFPの組み合わせは、互いへの温かい配慮と理解を伴うものでしょう。
この2人の関係は「先生(INFJ)と生徒(ISFP)」です。
ISFPの柔軟さと共感力は、INFJが理想を追求する中で支えとなり、一方でINFJはISFPに対して独自の視点を提供し、新たな視野を広げる手助けをします。
この二者の関係は、感情的な深まりを伴いつつも、互いの価値観を尊重し合うことで調和の取れたものとなります。
INFJと相性が悪いタイプ
ESTP(起業家型)との相性
INFJとESTPの相性が悪い理由は、その性格構造の違いにあります。
この2人の関係は「衝突」です。
ESTPは、外向的で現実主義的、そして即時の行動を重視するタイプです。
一方、INFJは内向的で直感的、深い洞察力を好むため、長期的な視野を持たずに即断即決を好むESTPのアプローチに対して違和感を覚えがちです。
INFJは深い意味や価値を追求することを大切にするため、ESTPのやや表面的とも取れる行動は摩擦を生む可能性が高いです。
また、ESTPの社交性や冒険心旺盛な傾向が、時としてINFJにとっては騒々しく感じられることがあります。
他の相性が悪いタイプの特徴
INFJと相性が悪い他のタイプには、ESFPやISTPなどがあります。
ESFPは現実的でエンターテイメントを重視する性質があり、INFJの求める深いつながりとは異なる価値観を持っています。
また、ISTPは論理的かつ客観的で、感情を基に行動を選ぶINFJとはしばしば異なる見解を持つことがあります。
これらのタイプはINFJが重視する計画性や深い人間関係を築くことにあまり関心がないため、摩擦を生むことがあります。
相性が悪いタイプへの対応策
INFJが相性の悪いタイプと円滑な関係を築くためには、まず自分の価値観とは異なる考え方や行動に対する理解を深めることが重要です。
INFJは共感力が高い性質を持つため、その力を活かして相手の立場にたって考えることが効果的です。
また、意見の違いを乗り越えるために、開かれたコミュニケーションを心がけましょう。
感情を正直に伝え、双方の視点を尊重しながら協力し合うことで、理想とは異なるタイプとも健全な関係を築くことが可能です。
INFJは深いつながりを求める性質があるため、共通のゴールを見つけることも役立ちます。

INFJの親子間での相性の活かし方
親がINFJの場合
INFJの親は、独自の価値観を大切にしつつ、子供の感情や成長にも深く関わります。
彼らは子供たちの内面的な成長や道徳性を重視し、表面的な成功よりも中身の充実を重んじます。
また、子供との関係においては、相互の理解と尊重を大切にし、日々の会話を通じて深い絆を育むことを心がけます。
ただし、自身が抱える内面的な問題やストレスを子供に伝えないよう、注意を払うことも重要です。
子供がINFJの場合
INFJの子供は、独自の視点を持ち、感受性が非常に豊かです。
この性格タイプの子供は、周囲の感情に敏感で、他者を助けたいという強い欲求を持つことが多いです。
親としては、子供が感じていることや見ている夢を尊重し、理解しようとする姿勢が求められます。
相談を受けた際には、決して感情を軽視せずに耳を傾けることで、子供の信頼を獲得することができます。
また、INFJの子供は一人の時間を必要とする傾向があるため、その時間を尊重し、自立を促すサポートをすることも大切です。

INFJと他のタイプの相性一覧
相手 | 関係 |
---|---|
ISFJ | 比較対象 |
INTP | 先生 |
ESFP | 監督 |
ENTJ | 準双対 |
ISTJ | 超自我 |
INFP | 準同等 |
ESTP | 衝突 |
ENFJ | 意見交換 |
ISFP | 生徒 |
INTJ | 相似 |
ESFJ | リラックス |
ENTP | 選手 |
ISTP | 活発化 |
INFJ | 同等 |
ESTJ | 双対 |
ENFP | 鏡像 |
それぞれの相性関係については、以下の記事も参考にしてください。

内向的・外向的なタイプとの比較
INFJタイプはMBTI性格診断において内向的であるため、他の内向的なタイプとは自然に価値観を共有することが多いです。
彼らは静かで意味のある会話を好むため、INTJやINFPといった内向的なタイプとの相性は比較的良好です。
同じく内向的な相手との関係では、お互いのペースを尊重し、深い絆を築きやすい傾向にあります。
一方、外向的なタイプと接する際には、INFJは時としてエネルギーを消耗しやすいことがあります。
例えば、ENTJやENFPとは異なる価値観を持つことが多いため、コミュニケーションにおいて衝突が生じることもあります。
しかし、外向的なタイプの明るさや行動力が、INFJにとって刺激となり、価値観の補完的な関係を築ける場合もあります。
相違点を理解し合う努力が、良好な関係の鍵となります。
感情的・理論的なタイプとの比較
INFJは、感情を大切にし、道徳的価値観に基づいた行動を重視する性格です。
このため、感情的なタイプであるENFJやINFPとは非常に共感しやすく、自然な絆を築きやすいです。
相手を理解しようと努力するINFJの姿勢は、相手にも安心感を与えるため、感情面での通じ合いが生まれやすい関係となります。
一方で、理論的なタイプとの相性も興味深いものがあります。
INTPやISTPなどの理論的で現実的なタイプとの関係は、お互いに異なる視点を提供し合うことができ、深い議論を楽しむことができます。
このような関係では、INFJが見逃しがちな論理的な一面を補完することができ、相互に成長できる可能性を秘めています。
しかし、感情を重視するINFJが、理論重視の相手との間で感情的に満たされないと感じることもあり、相互理解が重要です。
まとめ
総合的に見た最適なパートナー
INFJタイプの性格は、その深い洞察力と共感力、そして理想主義的な価値観から、様々なタイプと良好な関係を築くことができます。
特に相性が良いのは、ESTJのような目標志向が強く、計画性に優れたタイプです。
これらのタイプは、INFJが抱く理想を具体的な行動に移す力を持ち、双方の強みを引き出し合うことができます。
また、ENFPのように柔軟で熱意に満ちたタイプも、感情の豊かさをINFJと共有できるため、良好なパートナーシップを築ける可能性があります。
長期的な関係に必要な要素
INFJが長期的な関係を築くためには、信頼と思いやりを基盤とした相互理解が必要です。
このタイプは人との深い絆を重視し、感情的なつながりを求めます。
そのためには、パートナーがINFJの価値観や理想を尊重することが重要です。
また、INFJ自身も自己犠牲に陥らないよう、自分の感情や考えを率直に伝えることが求められます。
お互いの価値を認め合い、共に成長できる関係を築くことが、長期的な幸せの鍵となります。

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