親子で使える心理学実践家のアスモです。
あなたは本当に自分の性格タイプが、
「これだ」と自信を持って言えますか?
「うーん、正直にいうと、
診断受けるたびに結果が変わって、
実際どの性格タイプが自分のタイプ
なのか良くわからない。」
という人が少なくありません。
それもそのはずです。
ささっとネットの無料診断テストを
受けたくらいできちんとした性格タイプが
判明するほど人間の性格は簡単ではないのです。
一般社団法人日本MBTI教会のサイトにも
以下のように解説が示されています。
MBTIは、個人をタイプに分類したり、性格を測定・診断・評価するツール(アセスメント・ツール)ではありません。回答した個人一人ひとりが、自分の心を理解するための座標軸として用いることを最大の目的としています。
検査の回答結果はきっかけに過ぎず、その結果を用い、有資格者(MBTI認定ユーザー)の支援を受けながら、MBTIを受けた本人が自分についての洞察を深め、自分のベストフィットタイプ(もっともしっくりくるタイプ)を見つけ出す過程(プロセス)そのものを重視しています。そのため、結果のフィードバックには、最低でも必ず2時間以上かけることが「倫理規程」で決められています。
・有資格者の支援を受けながら
・本人が自己の洞察を深め、
自分のベストフィットタイプを
見つけ出す過程そのものを重視している
・結果のフィードバックには最低でも
必ず2時間以上かけることが倫理規定で
決められている
なので、本来的にテストを受けて結果が
出てはい終わりという診断をするタイプの
ものではないのです。
「えっ、じゃあ、どうすればいいの?
やっぱり、お金を払って公式の診断を
受けに行った方がいいの?」
と心配になったかもしれません。
時間とお金に余裕がある方はそれも
選択肢の一つですよね。
「そんな時間もお金ももったいないよ!」
という方は、今回の記事を良く読んでください。
すると、巷の無料テストの精度を
高める方法や自分で自分の性格タイプを
見極める方法、身近な人の性格タイプを
見極める方法が分かります。
「100%どんな人の性格タイプも当てられる」
とは言いませんが、性格診断テストを受けるだけ
の状態より確実に精度を高めることができます。
性格診断テストを受ける時の注意点とその対策
まず、性格診断テストを
受ける時の注意点です。
①コンディションの影響を受けやすい
性格診断テストを受ける時に、
仕事でクッタクタに疲れて、
「あー、もう明日仕事行きたくないな。」
という気分の時に性格診断テストを
受けるところを想像してみてください。
では、次に、好きで好きでたまらない人に
告白してOKをもらって付き合うことになって、
ウキウキした気分で家に帰ってきた後に
性格診断テストを受けるところを想像して
みてください。
・・・。
全く違う結果が出ても当たり前です。
なので、性格診断テストの結果は、
その時のあなたの状態によって大きく
ブレがあるものなのです。
この問題についての対応方法は、
①ネガティブな状態の時、
②ポジティブな状態の時、
③ニュートラルな状態の時に
それぞれ同じテストを受けてみると良いです。
それぞれどういう診断結果が出たかを
分析すると、あなたの本来の性格タイプを
割り出せる可能性が高まります。
②バイアスがかかりやすい
これはどういうことかというと、
性格タイプによっては自分を
過大評価しがちなタイプがあります。
逆に自分を過小評価がちな
タイプがあります。
質問にもそういったバイアスが
かかりやすく診断結果にもブレが
生じやすいです。
ましてやネット上にこれだけ
情報が溢れている社会です。
いろんな性格タイプの解説を読んで、
「この性格タイプ格好良い、
このタイプだったら良いな。」
とか、
「この性格タイプは性格最悪!
これだけはいやだ。」
と思って、その性格タイプの傾向に
近そうな質問には逆方向に答える
なんてことも考えられます。
しかも、これは無意識で起こり得るのです。
では、このバイアス問題に対して
どう対処すれば良いか。
これに対する解決策は、
できるだけいろんな人に自分の代わりに
性格診断テストを受けてもらう
あなたの代わりに受けてもらうというのは、
相手にあなたの立場に立って受けてもらう
ということです。
すると、自分で思っていた結果とは
違う結果が出てきます。
で、なるべくたくさんのサンプルを
集めて、周囲が見ている自分と自分が
見ている自分とのギャップを見てみると
良いです。
③質問が分かりにくい
MBTIをベースとする
性格診断は世の中に増えてきましたが、
質問自体が分かりにくいものが多いです。
普通の感覚の大人からすると、
「これは、時と場合によるよね。」
という質問が多いです。
私もこれまでにいろんな年齢、性別、
経歴の人にネット上にある性格診断テストを
受けてみてもらって、”性格診断テストのテスト”を
したことがあります。
で、その時わかった傾向としては、
「精神的に未熟な人ほど極端な
結果が出やすい。」
です。
様々な経験を積み、酸いも甘いも
経験してきた人たちは、外向性も内向性も、
思考も感情も、感覚も直観も、探索も計画も
中立に近いということが分かりました。
なので、精神的に成熟した人は中立に近い
結果になるので、テストを受けても顕著な
結果が出ずに性格タイプの判断が難しくなります。
逆に、精神的に未熟な人は思い込みが激しく、
極端な結果になりやすいです。
これはこれで正確に性格タイプの
診断がむずかしくなります。
極端から極端に走りやすいので、
診断結果も大きくブレるからです。
この問題に対する方法は、
「どういう言動を取る人が一番ムカつくか」
「どういう言動を取る人が一番憧れるか」を
書き出してみると良いです。
書き出した後に各機能のキーワードと
照らし合わせると、その言動がどんな
心理機能からもたらされているかが
ある程度分かります。
多くの場合、最もムカつく機能だと
感じるのは、苦手機能です。
苦手機能が分かると得意機能が
判明するので、精度が上がります。
結論:性格診断テストは受けても無駄
というのは言い過ぎですが、
正確な結果が得られないことも
かなり多いです。
でも、これまでの私の実験結果では、
①得意機能と価値観機能を間違えやすい
②サポート機能とバランス機能を間違えやすい
この2つが顕著です。
なぜかというと、やはり、
1-3ループという現象と、
苦手機能グリップという現象。
この2つが大きく関わってきます。
次回、OTTIの基礎⑧では、ついに、
1-3ループ、苦手機能グリップの
理論と現実をお伝えする予定です。
まとめ
・診断テストの結果は不正確なことが多い
・診断テストはコンディションの結果を受けやすく、
バイアスがかかりやすく、質問が分かりにくい
・基本的に得意機能と価値観機能、
サポート機能とバランス機能を
間違えやすい
・テストの精度を高めるためには、
①いろんな精神状態の時にテストを
受けてみる
②いろんな人に自分に成り代わって
テストを受けてもらう
③ムカつく人、憧れる人の言動を
書き出してみる
・1-3ループと、苦手機能グリップが
テストの不正確さの原因の一つに
なっている。
今回のワーク
ということで、今回のワークです。
今回の記事で提案した以下の
ソリューションを試してみてください。
①ネガティブな時、ニュートラルな時、
ポジティブな時でテストを受けて
結果を比較してみる。
②身近な人を3人チョイスし、
自分に成り代わってネット上にある
16パターン系の性格診断を受けてもらい、
結果を比較してみる。
③ムカつく人の言動、憧れる人の言動を
3つずつ書き出してみる。
「検査の回答結果はきっかけに過ぎず、その結果を用い、有資格者(MBTI認定ユーザー)の支援を受けながら、MBTIを受けた本人が自分についての洞察を深め、自分のベストフィットタイプ(もっともしっくりくるタイプ)を見つけ出す過程(プロセス)そのものを重視しています。」
冒頭に紹介した公式のMBTIの
この見解はすごく良いです。
自分自身についての洞察を深め、
自分のベストフィットタイプを
見つけ出す過程これが大切です。
そして、その過程に実は、性格タイプを
見極める大きなポイントがあるのですが、
その話はまた、どこかの記事でお伝えします。
ではでは。
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