遠回しなコミュニケーションが問題の原因

親子で使える心理学実践家のアスモです。

伝え方に配慮して喋っていますか?

多くの人は、「丁寧に」
「失礼のないように」
「問題が起きないように」
「相手を怒らせないように」
と様々考えながら発言していると
思います。

でも・・・

そんな配慮が逆にコミュニケーションの
不成立を産む原因になっているとしたら、
どう感じますか?

今日は、コミュニケーションを
成立させる上で正しい配慮と
間違っている配慮について、
お話ししていきます。

目次

間違っている配慮

まず、コミュニケーションの目的を
明確化しましょう。

コミュニケーションの本来の意味は
「シェア」や「共有」です。

あなたの考えている事、感じている事、
五感で捉えた事、直観で捉えた事などを
共有することがコミュニケーション
なのです。

なので、相手と共有が失敗している
コミュニケーションはNGです。

日本の文化かどうか分かりませんが、
「オブラートに包む」という
意識があります。

直接的には言わず、遠回しに
相手に伝えて「空気を読め」
というコミュニケーションスタイルです。

昭和以前(大正、慶應、明治、江戸etc…)
はそれで良かったんだと思います。

狭いエリアで、顔の見える範囲で
コミュニケーションを取る環境なら、
極めて限定的なエリアで共通認識に
されている「空気」を読む事で
円滑なコミュニケーションが
成立していたのかもしれません。

が、

今や時代は令和・・・。

インターネットも発達し、
日本国内のみならず、その気になれば、
世界中の人とコミュニケーションを取る
チャンスがある世の中です。

「オブラートにつつむ」
「空気を読む」は、前提となる経験や
知識が似通っているからこそ成立する
コミュニケーションスタイルなのです。

なので・・・

「失敗しないように」
「失礼がないように」
「問題が起きないように」
「相手を怒らせないように」

という配慮は実は、
コミュニケーションの本質である
「共有」や「シェア」を妨げる
大きな要因になっているのです。

コミュニケーションで重要な配慮は、
「共有」「シェア」が成立するように、
「相手に伝わる形で伝えること」です。

無用な遠回し表現をやめて、
相手がキャッチできる形にメッセージを
落とし込むことが大切です。

また、こちらがメッセージの受け手の
場合は、キャッチ仕切れていない場合は、
きちんと聞き返し、質問することが
大切になってくるのです。

言葉のイメージは人それぞれ違う

実は言葉を見たり聞いたりした時に、
人それぞれ違うイメージを頭に
思い浮かべています。

例えば「食べ物」という言葉を
見てあなたは何を想像しますか?

カレーを思い浮かべた人もいれば、
寿司を思い浮かべた人もいれば、
炊き立てのご飯を思い浮かべた
人もいると思います。

生まれた国や地域、生育環境によって、
実は同じ言葉でも違うイメージを
人間は想起します。

一つの言葉にはたくさんの意味や
解釈があり、様々なイメージを
想起させます。

言葉の持つ意味や解釈、
想起されるイメージの幅を
広げていくと理解力が増します。

そして、コミュニケーション能力も
向上していきます。

言葉を深く知ること

コミュニケーションはキャッチボールです。

メッセージを投げかけて、
相手からのメッセージを受け取り、
それを繰り返すことで思考・感情・
感覚・直観のシェアをしていくのです。

メッセージのキャッチボールが
上手になるためには、次の2つが重要です。

1 相手がキャッチできるメッセージを
  投げること
2 相手のメッセージを上手に
  キャッチすること

そのためにも、メッセージの根底となる
「言葉」を深く、広く理解する
必要があります。

言葉を深く広く理解する方法

それでは、言葉を深く広く
理解する方法を紹介します。

1 語源を調べ、現代での意味を調べる

語源を調べると、その言葉の
本質を知ることができます。

本質を知ると、応用が効くようになるので、
様々な状況によって変化する言葉の意味に
柔軟に対応することができるようになります。

例えば、「教育」という言葉の語源は
ラテン語のducere(連れ出す・外に導き出す)
という言葉に由来します。

本来の意味的には、
「人の持つ諸能力を引き出すこと」
とされています。

ですが、goo辞書で調べてみると、

「ある人間を望ましい姿に
 変化させるために、身心両面にわたって、
 意図的、計画的に働きかけること。
 
 知識の啓発、技能の教授、人間性の
 涵養 (かんよう) などを図り、
 その人のもつ能力を伸ばそうと試みること。」

教育を施す側の人の立場よりの
解説により偏った定義になっています。

持っているものを引き出すというよりも、
変化を加えるというニュアンスが強く
なっていますよね。

語源を調べ、現代での定義を調べることで、
本質と時代の流れ、価値観の変化を
理解することができるようになります。

本質と現代での使われ方の間には、
グラデーションがあるので、
そのグラデーションの幅を
理解できるようになります。

すると、様々な状況で変化する
言葉に振り回されることなく、
柔軟に状況に応じて言葉を理解
できるようになるのです。

2 テヘペロサンプリング

言葉は時間・空間によって変化します。

もう少し具体的に言うと、
いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうやって
(5W1H)によっても変わります。

そして、人それぞれどんな意味で
その言葉を使っているのか違うので、
わからない時は素直に聞いてみると良いです。

ここで、注意点なのですが、
「詰問」になってしまうと、
相手は心を閉ざしてしまいます。

なので、ちょっとバカのフリを
するくらいでちょうど良いです。

「勉強不足でよく分からない部分が
 あったので、○○ってどう言う意味か
 教えてください。テヘペロ。」

って感じで聞くと良いです。

テヘペロは結構大事です 笑

ゴール(目的)を明確にすること

何をするにも大切なことが、
「ゴール(目的)」を明確に
することです。

コミュニケーションでも、
「口説く」なのか、「セールス」なのか、
「教える」なのか、「仲良くなる」なのか、
などで会話の組み立て方や
言葉のセレクトは大きく変わってきます。

自分の中でコミュニケーションのゴールを
明確にすることも大切ですし、
コミュニケーションの相手にも
ゴールを共有することが大切です。

「えっ、アスモさん、マジですか?
 いやいや、例えば異性を口説く時に
 目的を明確化したら身もふたもない
 じゃないですか?」

と言う声がどこかから聞こえてきました 笑

でも、逆にゴールをオープンにした方が
うまくいく確率は上がります。

もちろん、初対面でいきなり、
「今日、あなたとラブホテルに行って、
 セックスしたいから、これから
 コミュニケーションを取りましょう。」
と言うのは常軌を逸脱していますが・・・。

「仲良くなりたい」
「あなたの事がもっと知りたい」
「私のことをもっと知って欲しい」
「あなたと言う人間に魅力を感じている」
というのは上手に伝えた方が良いです。

ゴールを明確にした上で相手が
キャッチできる形にメッセージを
落とし込むのが大切です。

最終的にゴールがきちんと共有された
時にその人間関係の中で現実に
落とし込む事ができます。

まとめ

1 無用な配慮はやめて、「相手に伝わるように」
  「相手のメッセージを正確にキャッチできるように」
  という本質的な配慮に集中する事。

2 言葉によって想起されるイメージは
  人それぞれ違うということを理解する事。

3 言葉の語源、現代語の意味の双方を
  調べる事。

4 テヘペロサンプリング。

5 コミュニケーションのゴールを明確にし、
  相手がキャッチできるようにゴールを
  伝える事。

ワーク

1 日常生活でコミュニケーションを
  取る時間が長い相手トップ5を書き出す。

2 1の相手それぞれに対する
  コミュニケーションのゴール(目的)を
  書き出す。

3 2で書き出したゴール(目的)を
  相手がキャッチできる形に落とし込む。

4 1〜3をやった上で、感じた変化を
  書き出す。

百聞は一見に如かず、百見は一動に如かず。

とりあえず、やってみてください。

おもろいことに気づくと思います。

ではでは。

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